あなたは『北海道のおみやげ』と聞いて、何を思い浮かべますか?
おいしいお菓子や精巧な工芸品など、数多くのおみやげ品の中でも木彫りの熊を思い浮かべた方もいらっしゃるかと思います。
つきあかりキャンドルでは、北海道みやげの代表格とも言える木彫りの熊の形をしたキャンドルを制作しています。
木彫りの熊とは何か?
まず、木彫りの熊とは?
発祥は今金町の隣町、八雲町と言われています。
八雲町は全国的にも珍しい、日本海と太平洋に面したまち。
2005年10月1日、旧八雲町と旧熊石町が合併し現在の八雲町となりました。
その昔、尾張徳川家第19代当主の徳川義親公は熊狩りのため、たびたび八雲町を訪れていました。
「熊狩りの殿様」と称された義親公は、旅行先のスイスのおみやげ屋さんで木彫りの熊を見つけます。
「冬の間仕事がない農家さんの副業として、木彫りの熊を作って販売してみてはどうか?」と考え、販売されていた木彫りの熊を購入し、八雲町へと持ち帰りました。
それから1924年に、八雲町オリジナルの木彫りの熊第1号が製作されました。
木彫りの熊の特徴と言えば、きめ細かく彫られた毛並み。
木材のかたまりからある程度熊のボディを削り出したうえで、少しずつ毛並みを彫って作り上げます。

特に爪先や耳、目元は細かく彫刻されています。
この技術はかんたんに身につけられるものではなく、熟練した技能を持つ経験者の手によって仕上げられます。

八雲町には郷土資料館・木彫り熊資料館があるので、Tukiko Factoryアトリエへお越しの際は立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
※開館時間・休館日などは下のリンクの八雲町郷土資料館のページをご確認ください(外部サイトに移動します)
木彫りの熊は縁起物・魔除けアイテム
槐という木をご存知ですか?
街路樹や庭などに植えられている、マメ科の植物です。
中国では幸福を呼ぶ縁起が良い木とされており、槐の木で作られた木彫りの熊は魔除けアイテムとして重宝されています。
子熊は小さく愛らしい姿をしていますが、成長するとヒグマの場合体長100~280cm、体重は最大780kgと人間よりも大きくなります。
そのことから木彫りの熊は「大きく成長する」「大物になる」といった意味も込められた、縁起物でもあるそうです。
乙部町の蜜蝋で木彫りの熊キャンドルを制作
木彫りの熊をキャンドルにしたら、どんな感じになるだろう?
…ということで、実際に制作してみました。
以前紹介したソラコキャンドルのように本物の木彫りの熊をシリコンで型取りし、完成した型枠にロウを流し入れて作ります。
北海道みやげの代表格とも言える木彫りの熊をキャンドルで再現するなら、北海道産の素材にこだわって作りたい…。
そう考えていたら、おとべのはちみつを生産している乙部町の蜜蝋を手に入れることができました。
※おとべのはちみつWebサイト(外部サイト)に移動します↓
「蜂蜜の歴史は人類の歴史」ということわざがあり、古くから食用・薬用として用いられているはちみつ。
蜜蝋にも歴史があり、中世ヨーロッパでは教会で灯されるキャンドルの原料として使われた、という記録があります。
完成した木彫りの熊キャンドルは、素材そのものの色合いを活かしたはちみつ色。
ほのかに甘い香りが漂います。

北海道生活vol.73 10-11月号にも掲載していただきました。
※北海道生活のWebサイト(外部サイト)に移動します↓
小さいサイズのクマゴロウも制作中
小さいサイズのクマゴロウキャンドルも制作しています。
こちらも型取りから行った、完全オリジナル作品です。
こちらは、黒・白・はちみつ色の3色。
鮭を抱きしめたり、背負ってみたり、お好きなポーズをとらせてかわいがってください。